ARCHITANZ 2014 3月公演


ウヴェ・ショルツ振付 『The Second Symphony』(ザ・セカンド・シンフォニー)

▷『The Second Symphony』<日本初演>


出演:酒井はな、西田佑子、アレクサンダー・ザイツェフ、ヤロスラフ・サレンコ
使用楽曲:ロベルト・シューマン 交響曲第2番ハ長調作品61
振付指導:ダニエル・オトヴァル、木村規予香 
世界初演:1990年3月10日 Zurich Ballet

ダンサーを音符のように動かし交響曲を奏でる「シンフォニック・バレエ」の完成者と目されながら、2004年に急逝した奇才ウヴェ・ショルツ。彼の真骨頂である『ラフマニノフ ピアノコンチェルト第3番』を「ARCHITANZ2011」にて日本初上演し、音楽とダンスが一体となった舞台に、多くのみなさまに感動を呼びました。
今回の作品は、シューマンの交響曲第2番。キャストには酒井はな、西田佑子、ヤロスラフ・サレンコ、昨年までシュツットガルトバレエ団プリンシパルをつとめたアレクサンダー・ザイチェフらの実力派ダンサーにより上演いたします。

※都合により、振付指導はジョヴァンニ・ディ・パルマからダニエル・オトヴァル、木村規予香に変更となりました。
 
ウヴェ・ショルツ|Uwe Scholz
1958年12月31日ドイツ・ヘッセン州ユーゲンハイムに生まれる。ダルムシュタット音楽院で、ピアノ他を学び、若き日には指揮者を志した。4歳でバレエを始め、73年シュツットガルトバレエ学校に入学。79年に卒業、同年、ジョン・クランコが芸術監督を務めるシュツットガルトバレエ団に入団。ジョン・クランコに直接指導を受けた最後の世代。入団後、ダンサーとして活動するも、振付の才能で頭角を現し、80年からは振付に専念。82年シュツットガルトバレエ団の常任振付家に就任。就任以来、シュツットガルトを始め、ミラノスカラ座バレエ団、モンテカルロバレエ団、ウィーン州立バレエ団などの世界的なバレエ団に振付をする。85年スイス、チューリッヒ・バレエ団の首席振付家への就任を経て、91年ドイツ、ライプツィヒバレエ団の振付家兼芸術監督に就任。96年ドイツにて国民栄誉賞を受賞。同バレエ団をドイツ、ヨーロッパのみならず世界有数のバレエ団に育てる。100以上の振付作品を残し、2004年11月21日に46歳の若さで急逝。その造詣の深さから、音楽と一体化した振付は特に高く評価されている。代表作は『アメリカ』『ブルックナー:交響曲第8番』『モーツァルト:大ミサ曲』『バッハ:クリエイション』等。
 
ダニエル・オトヴァル|Daniel Bretislav Otevrel
1967年ドイツ生まれ。モナコ王立グレースバレエ学校を経て、バゼル・バレエでキャリアをスタート、マイアミ・シティ・バレエ、ジョフリー・バレエ、トワイラ・サープ・カンパニー、アメリカン・バレエ・シアターなどでソリストとして活躍。ウルスラ・ボールマンの下でワガノワ・メソッドの教員としての訓練を受け、ドレスデン州立バレエ、タリン国立バレエ学校、マドリード・コンセルヴァトワール、カンパニア・ナショナル・デ・ダンツァなどを含む数々のカンパニーや学校で指導にあたっている。同時にカンパニーでのバレエ・マスターとしての活動にも情熱を注ぎ、エストニア国立バレエでは2009年にウヴェ・ショルツの『セカンド・シンフォニー』を指導・上演。2005年よりドイツのライプツィヒ・バレエにて第一バレエ・マスターに就任。2010年から はアウクスブルグにて自身のダンススタジオ、オテヴレル・バレエ・uを開校し、子供から大人、またプロフェッショナルダンサーへ幅広く指導にあたっている。2013年から現在に至るまでエストニア国立バレエのバレエ・マスターとして活動。
木村規予香|Kiyoko Kimura
東京新聞バレエコンクール3年連続入賞。マリカ・ベゾブラゾバ モンテカルロ王立バレエ学校に留学。1982年ローザンヌ国際バレエコンクール日本からの参加者では初のプロフェッショナル賞受賞をきっかけに翌年フランクフルトバレエ団に入団。シュツットガルトバレエ団に入団後ソリスト契約を結ぶ。'98年日本冬季長野オリンピックの開会式イベントでプリンシパルとして踊る。ライプツィヒバレエ団へ移籍しソリスト契約の後、'99年プリンシパル。ウヴェ・ショルツの“ミューズ”としてドイツ国内にとどまらず世界で高い評価を得る。現在はK2バレエ空間を主宰するなど主に指導者として日本を拠点に活動。




酒井はな|Hana Sakai
14歳で牧阿佐美バレエ団公演でキューピット役に抜擢され一躍注目を浴びる。18歳主役デビュー以後主役を務める。開館と同時に新国立バレエ団に移籍。柿落としより主役を務める。クラシック・バレエを中心に活動しているがコンテンポラリー・ダンスやミュージカルにも積極的に挑戦、 新境地を拓く。進歩し続ける技術・表現力、品格の高い舞台で観客を魅了する日本を代表するバレエダンサーの一人。現在新国立劇場バレエ団名誉ダンサーとして登録。村松賞新人賞、舞踊評論家協会新人賞、中川鋭之助賞、芸術選奨文部大臣賞新人賞、服部智恵子賞のほか2009年には芸術選奨文部科学大臣賞を受賞するなど受賞歴多数。
 
西田佑子|Yuko Nishida
3歳より大阪の法村友井バレエ学校入学。宮本東代子・法村牧緒、石川恵巳に師事。
1997年ローザンヌ国際バレエコンクール、ファイナリスト。 1997-98年英国ロイヤルバレエスクールに留学。1999年法村友井バレエ団に入団。2000年バレエ団定期公演「エスメラルダ」全幕で主役デビュー。その後、「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」「ドン・キホーテ」「リーズの結婚」「バヤデルカ」「ジゼル」「コッペリア」等数々の主役を踊る。2004年退団後上京。2005年、大阪舞台芸術新人賞受賞。2009年第40回舞踊批評家協会新人賞受賞。2010年第20回財団法人松山バレエ団顕彰 芸術奨励賞受賞。現在フリー。
アレクサンダー・ザイツェフ|Alexander Zaitsev
ボリショイバレエ学校卒業後、同バレエ団所属。ドレスデン州立バレエを経て96年よりシュツットガルトバレエ入団、プリンシパルとして活躍、13年引退。教育学の学位を取得。自身の作品作りも積極的に行う。
 
ヤロスラフ・サレンコ|Iaroslav Salenko
ウクライナ・ドニェッツク・バレエシアター、JBF・ユース・バレエ、マイアミ・シティ・バレエ、ウクライナ国立オペラシアター、NBAバレエ団などでプリンシパルとして活躍。現在は日本を中心に活躍中。