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2021.12.27

仁田晶凱さんへインタビュー!PARTS在学時代について

コンテンポラリーダンス

 

2022年1月23日(日)にベルギーの名門コンテンポラリーダンス学校P.A.R.T.Sオーディションがアーキタンツで開催されます!

 

そこで今回!PARTSの卒業生であり、現在ダンサー、振付家として活躍されている仁田晶凱さんにインタビューさせていただきました✨

 

入学のきっかけや学校の様子、また今後留学をご検討されているダンサーの皆さまへのメッセージなど、貴重なお話をたくさんして下さいましたので、是非ご覧ください!

 

 

 

  仁田晶凱|Akiyoshi Nita

@Yuya Yamazaki

2012年日本⼤学芸術学部に入学し、在学中にYOKOHAMA DANCE COLLECTION EX 2013COMPETITION 2に18 歳、当時最年少で選考され自身振付作品を発表。その後中退し、2013 年からベルギー・ブリュッセルにあるコンテンポラリーダンス学校 P.A.R.T.S.へ入学。在学中に Impulz Tanz 2016(ウィーン)、CNDCamping 2015(パリ)、Its Festival(アムステルダム)、等ヨーロッパ各地のフェスティバルに参加。卒業後は帰国し、これまでに自身振付作品を劇場をはじめ、アンスティチュ・フランセ東京、ギャラリーASAKUSA 等で上演。アントン・ヴィドクルによる映像作品「宇宙市民」に振付と出演。ダンサーとしても活動しており、2019 年よりダンスカンパニー[Co.山田うん]に所属。有名ミュージシャンの MV への出演も行なっており、これまでにあいみょん「真夏の夜の匂いがする」、赤い公園「絶対零度」の MV に出演。2020 年には演劇作品である、谷賢一演出「人類史」に出演。またジゼル・ヴィエンヌ振付「showroomdummies#4」に振付アシスタント・ツアーダイレクターとして参加。パリで行われる Festival d’Automne にて上演。作曲家高橋宏治氏が 2017 年に発表した楽曲「17 Etudes ピアノと鍵盤のための 17 の練習曲」を用いたダンス作品「17 Etudes 17 のピアノ練習曲とその振付」を 2021 年に発表。舞踊と音楽のプリミティブな関係を追求した作品を作っている。

 

 

 

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Q. PARTSへ入学された経緯を教えて下さい。

 

池田扶美代さんがオーディション前の夏に、僕が当時在籍していた大学でワークショップを行なってくださいました。そのワークショップでローサスをはじめヨーロッパのダンスカンパニーの存在を知って以来、YouTubeVimeoで外国のダンスを見漁りました。それまで自分が見てきたダンスとは全く違う体の動きに見え、それは単に体格の差ではなく動きの質、音の捉え方、空間の支配、他者との繋がり方など、僕がしたいダンスがそこにあると感じ、ヨーロッパの学校で学ぶためにチャレンジをしようと決めました。

 

Q. 入学してみて、学校の印象はどうでしたか?

入学してしばらくすると、いろんなモチベーションでパーツに来ている人がいることに気がつきました。卒業した後はヨーロッパ内でダンスカンパニーのオーディションを受けようと思っているひと、在学中にオーディションを受け、もし受かったら学校を辞めようと思っているひと、ダンサーではなく振付家として活動したいひと。振付家でもダンサーでもなく卒業後は医学を勉強しようと思っているひとなど。ダンスという共通言語の元、モチベーションの多様性を認める学校なんだと感じました。

 

Q. 学校の特徴や魅力を教えて下さい。

ダンサーとしてのスキルを幅広く教えてくれます。ローサスのレパートリークラスはもちろん、トリシャブラウンカンパニー、ヴッパタールタンツテアター、ザフォーサイスカンパニーなど多くのダンスカンパニーのレパートリークラスを受けることができます。その他にコンタクトインプロヴィゼーション、リモンテクニック、フライングロー・パッシングスルーなど学ぶテクニックの幅も非常に広いです。学校は多様な目的を持った学生に対して出会いを提供し、卒業後に始まるキャリアの方向性を提案してくれます。もちろん学校を出た後に学校では学べない事も多くあることに気づきますが、そういった多様な教育は問題に直面した時に解決する助けになると思います。

 

Q. 1日のスケジュールはどのようなものでしたか?

8時半からヨガが始まり、バレエ、モダンをこなし、給食を挟んで午後はその時々によってクリエーション、特別ワークショップ、座学などなど。

そして17時半に授業が終わったかと思えば、そのあとは自分の作品を作ったり、友達の作品に協力したり、結局スタジオが空いている22時まで学校にいる、というような少し狂ったスケジュールです。午前中のヨガ、バレエ、モダン(コンテンポラリー)の講師は4週間〜8週間ほどの周期で定期的に入れ替わります。午後の授業も同じく4週間〜8週間ほどで変わり、レパートリークラス、演劇ワークショップ、ボディーワークといったフィジカルなクラスと、哲学、自然科学、パフォーマンス分析、解剖学といった座学の時もあります。それに加えて、連休前の余った1週間で行うスペシャルウィークというのがあり、ジェロームベル、グザヴィエルロイといった現在ヨーロッパで活躍している振付家を特別に招いて行うワークショップなどもありました。

 

Q. 一番思い出に残っている経験や出来事を教えて下さい。

学年ごとに年間を通しての課題がありましたが、1年目の課題はソロ作品を作るというものでした。学期末のプレゼン後にセレクションがあり、そこで選ばれ学校が主催する観客公演で自身のソロを上演したことが一番思い出に残っています。自分が作った作品をどう受け入れられるか不安でしたが、学内で選ばれたことや、お客さんから多くの良い感想をもらえたことがそれ以降作品を作っていく上での自信につながりました。

 

Q. 在学時代の経験が、今の自分に影響を与えていると思う部分はありますか?

多様な教育を提供してくれますが、やはり基本的にはローサス、ケースマイケルの創作法が教科書でした。彼女の音楽との向き合い方や、楽曲の分析、音と身体の関係性、いかに振付のロジックと音楽の構造を結びつけていくのか、といったものは僕の現在の創作に大きく影響を与えていると思います。あとはケースマイケルに卒業式で言われた、「なぜダンスをしているのかを問い続けなさい。」という言葉は特に日本人として西洋で生まれた文化をやっている身として、問い続けないといけないことだと思っています。

 

Q. 現在受験を考えている人たちへ一言お願いします。

僕が入学した6年前と比べ、ヨーロッパに行くことが困難な時代、時期だと思っています。行きたくても行けない状況や自分の力ではどうしようもできないと思っている人が多いかもしれません。ただそれはもしかすると6年前も20年前も変わらないような気もしています。どうしても行けない人はいつの時代もいますし、行けないけど行っちゃう人もいます。状況や環境は自分を取り巻いているもので、時に自分の選択を決定してしまいます。ただ自分の中から湧き出た意思としっかり向き合って選択できる人はそんなに多くない気がします。海外での生活は本当に大変なので、「とりあえず受けたらいいじゃん。」とは言えませんが、受けて初めて見える景色があると思っています。もしこのインタビューをこの最後まで読んでしまうほど迷っているのであれば、チャレンジしてみてもいいかもしれないですね。

 

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仁田先生、貴重なお話本当にありがとうございました!

実際に学校で得た数多くの経験を基に現在もダンサーそして振付家として活動する仁田先生のように、ご自身のベースをベルギーの名門コンテンポラリーダンス学校P.A.R.T.Sで築き上げてみませんか!?

 

オーディションお申込みは、現在絶賛受付中です!たくさんのご応募お待ちしております!

 

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